古来、大地を走る龍に喩えられた黄河
黄河九曲第一湾


   
2012年7月撮影  



黄河九曲第一湾  
 
 
中国青海省の河源を発した黄河は沼沢地の星宿海からバヤンカラ山脈を西から東へと経由して青蔵高原の東部のゾルゲ草原に入る。ゾルゲは海抜3600m、湿地面積は100万ヘクタールで聳え立つ雪山の清らかな水が黄河に注ぐ。黄河の約3割の水がこの地から流れるといわれる。黄河九曲第一湾はS字型に彎曲してきた黄河が最初に大きな弧をつくる河の湾である。

曲はチベット語で河を意味し“黄河の水天上より来たり紅日この地に落ちる”といわれている。九曲は唐時代から青海の貴徳地区からの黄河上流を表していた。草原地帯を草原の香りをもって流れてきた黄河はこの地で白河を伴い母なる大河となっていく。

黄河は銀河が流れ落ちてできたという伝説をもつが九曲を一望するチベット寺院の索格蔵寺の裏山から眺める風景は正に龍が天体と共に流れるようである。

 天空に神を信じ牧畜でゆったり生活をするチベットのこの村も漢民族の旅行ブームに乗り観光地化してきたと言う。月下にゆったり下る黄河に深夜まで鳴りやまない喧騒のデスコ、黄河は悠久の流れをとめない。



夕暮れの九曲


合流する白河


チベット寺院越しに見る第一湾


第一湾展望


ボートからの黄河


黄河を利用する荷物便


観光用乗馬で働く少女


チベット人は食べない美味黄河魚


迫力あるヤクの喧嘩


今では珍しい狼


高山で生きる河曲馬

inserted by FC2 system